作業管理士は、IE(生産技術・生産管理)および人間工学、保健領域にまたがる幅広い知識および技能を習得し、 大規模な生産現場から小規模な作業場(介護などの現場を含む)までの様々な職務を対象として効果的な産業保健活動を実践します。活動のためには、産業保健活動に必要な幅広い知識のほかに、改善手法、ノウハウ等の現場で学ぶ知識の習得が必要です。本制度は、産業保健人間工学会の研究成果の現場適用を目的とし、「仕事の適正管理」ができるエキスパートを育てる制度です。(5年ごとに更新が必要です)
以下のいずれかの実務経験が5年以上あるか、もしくは産業保健に関する研究の実績があり、それらに関する所定の書類審査に合格すれば、誰でも受験できます。また、学歴による受験資格の制限はありません。
◆産業保健領域 | 衛生管理者や産業看護職、産業医など、産業保健、労働衛生における実務経験者 |
◆保健体育領域 | 働く人の健康、体育、栄養の分野における実務経験者 |
◆労働安全領域 | 働く人の安全や心理、働きやすさなどの分野における実務経験者 |
◆生産活動領域 | 生産技術、生産管理等の分野における実務経験者 |
◆福祉介護領域 | 介護や福祉の分野における実務経験者 |
◆その他 | 上記以外の領域で、作業管理に関わる実務経験者 |
作業管理士は、研修会や企業実習、および、研究発表大会などに参加し、継続研鑽することで資格水準の高さを維持することができます。
カテゴリ | テーマ1 | テーマ2 | テーマ3 | テーマ4 |
---|---|---|---|---|
人間特性に関すること | 疲労 | ヒューマンエラー | 作業関連運動器障害予防対策 | ワークアビリティ |
作業方法に関すること | 作業内容の把握と分析① | 作業内容の把握と分析② | 作業の” 見える化” | チェックリスト |
生産技術に関すること | 改善の見方・考え方 | 各種改善手法① | 各種改善手法② | マネジメント基礎 |
作業環境・安全に関すること | 作業環境 | 安全対策 | 省エネ対策 | |
雇用の活性化に関すること | 高齢者活用 | 組織設計 | モラール・モチベーション | リーダーシップ |
健康経営に関すること | OJT | ストレス | 健康管理 | 労働安全衛生 |
研修会で学んだ基本的な「考え方」を、実作業現場での職場改善に向けた実践を通じて、多面的なアプローチを身につけます。対象職場は、製造業、事務部門、保育施設など様々です。実習の総仕上げとして、企業の担当者に最終報告を行い職場改善案が評価されます。優秀な改善案は対象職場にフィードバックされます。
作業管理士は、産業保健人間工学会の研究発表大会( 年1 回)に参加・発表することができます。この大会では、職務再設計・メンタルヘルスなど作業管理士が抱える問題について研究発表が数多くあります。