我が国では近年、バリアフリー化が注目され、公共交通機関や住宅では車椅子走行を考慮しスロープの傾斜角に関する規則が制定されている。本稿はこの点に着目し、車椅子がスロープ上を走行するときの車椅子介助者の身体負荷について生体力学的な解析を行った。解析は、ディジタルヒューマンモデルのシミュレーションソフトJackを使用し、スロープ角度と腰と肩・肘に加わるトルクの関係を検討した。併せてＯＷＡＳとの関連性についても考察した。